福嚴寺の天王殿には、7体の仏様が鎮座しています。本堂の釈迦牟尼仏と対面するように韋駄天像2体が、そして韋駄天像の背後に聖観音像、その四方を守るようなかたちで四天王像がいらっしゃいます。これらの仏像は、延宝2年(1674)までに京都の七条仏師・康祐が制作したものです。康祐は、平安時代後期の仏師定朝を祖とし、鎌倉時代の仏師運慶を経て脈々と続く慶派正系の第26代仏師です。中国人仏師・范道生にしたがって萬福寺諸像の制作にたずさわることで、中国明代の彫刻様式を学んだようです。
大本山萬福寺の天王殿には、大きな太鼓腹をみせ笑う弥勒大士像(布袋)がいらっしゃいますが、福嚴寺天王殿には、髪を結い上げた聖観音(弥勒菩薩坐像)がおられます。観音菩薩とは、人々の救いを求める音を聞き、自在に姿を変えて人々を救う仏さまです。観音菩薩は人々を救うために三十三の姿に変わるとされています。
布袋さんは弥勒菩薩の化身であり、お釈迦さまの滅後、五十六億七千万年の後にこの世界に示現され救済されると信じられています。また、布袋さんは、日本では七福神の一人として大きい袋をもった福をもたらす神でもあります。布袋さんとは姿かたちは違いますが、福嚴寺の聖観音さんも、参拝された方の災厄を払い落し、帰りに福をもたらしていた仏様です。五十六億七千年後まで人々を救って幸せを届けるため、ぜひとも当初の姿に復活させたい仏様です。
聖観音像は全体的に剥落が進行中で、下地・素地が露出している箇所があります。矧ぎ目が緩んでいる箇所もあり、鉄釘・鉄鎹が腐食し、鉄錆により周囲の木部が劣化している箇所があります。光背はばらばらになっていて、周縁部の飾りも脱落し、別保存されています。台座各段の組み付けが緩み、部材が脱落する箇所があります。
皆様からの数多くの心強いご支援をいただき、2024年11月8日に第一目標である700万円を無事に達成することができました。お陰様で、聖観音の修復費用を賄うことができます。深く御礼申し上げます。
今回のクラウドファンディングでとても多くのご縁を頂戴し誠に感謝申し上げます。引き続き福嚴寺を知っていただき、訪れたいと思っていただくきっかけや遠方からでも支援していただいた方とさらなるご縁を結ばせていただけるよう、最後まで精一杯頑張ります。お寺の“復活”に引き続きの応援、ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
11月8日追記 福嚴寺
多くの皆様からご支援を賜りました。
皆様のご協力に深く感謝を申し上げます。